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歯科医療ななめ読み 

07.8月号

尾崎 哲則(日本大学歯学部医療人間科学教授・歯学部附属歯科衛生士専門学校校長)


医療費の適正化と歯科界

いま,「医療費の適正化」なる言葉が大きく幅をきかせている.ところで,医療費の適正化は何を意味するのであろうか?
結論を平たく言えば,医療費の削減であろう.2006年には28.3兆円であった国民医療費が,人口の超高齢化にともない2025年には56兆円になると厚生労働省は推定している.人口が超高齢化し労働人口の減少にともない,保険料や税収の増加が見込めない中で,国民皆保険制度を堅持しいていくためには,医療費の削減しかないというわけである.
平成16年度の国民医療費の内訳を見ると,医科全体で76%を占め,入院37%・外来39%である.薬局調剤が13%であり,歯科は8%である.また,欧米先進国に比較して,入院日数の長いことが指摘されており,これらから,慢性期の患者の入院期間の圧縮が必要であるとされている.この入院の代わりに出てきたのが「介護保険」での医療と介護の隙型と行為であろう.平成12年に導入されたとき,国民医療費は減少したが,よく見ると医科の取り分は,介護保険関連を含めると減少はしていないと考えられる.
今後も,国は入院の減少を目指し,在宅での看取りを進めようとしている.このことからみれば,在宅での歯科診療は,国の示す方向性と一致はしている,医療保険制度のみならず,公衆衛生関連でも,歯科は医科同様のシステムに乗っていけば,全体が圧縮されれば,歯科の分も圧縮されるであろうし,小さい部分であるが故に,行方不明になる(法律や施行規則の本体からこぼれる).
老人保健法が来年の4月に,高齢者の医療の確保に関する法律へ移行していく.この中には,従前行われていた歯周疾患検診はない.歯周疾患検診は,一応,改正「健康増進法」を根拠法に行われるとされるが.その実態はいまだに不明である.
先般の参議院選挙で,歯科界の推す候補者が,見事当選を果たした.しかし,医師会,薬剤師会,看護協会の推した候補者は,全て落選した.この背後には,どのようなことがあろうか.最期まで追い詰められた歯科界と他の業界の置かれている差異があるかもしれない.
今後の歯科界は,「ワーキングプアーな歯科医師」が出てきたほど,経済的には危機的な状況もあるが,歯科医師の所得格差が拡大する傾向があろう.これは,医科よりの保険診療外あり,また患者がデマンドを出しやすい傾向にあるうえに,国民医療費がほとんど横ばい状態にもかかわらず,歯科医師数がかなり増加してきているために,経済原則に従いやすい傾向がより顕在してきたと考えられる.
このような中で,歯科界はどのように国民との連携をもていくか,大きな変革期にきていることはだけは事実であろう.

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