スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

歯科医療ななめ読み 

20071102103612.png

07.9月号

c_ozaki_photo.png


地域中核病院で起きた事件の重大さ

尾崎哲則 
(日本大学歯学部医療人間科学教授・歯学部附属歯科衛生専門学校校長)
 8月の中旬以降,歯科関連の記事が新聞を賑わしている.そのなかで,藤枝市立総合病院(654床)での歯科口腔外科のインプラントに絡む診療報酬の不正請求は,大きな事件であろう.不正請求の結果として,医科も含めた市立総合病院という医療機関に対して,厚生労働省と静岡社会保険事務局は,健康保険法に基づき,同病院の保険医療機関の指定を10月1日から取り消す方針を固めた.地域の中核公立病院が保険医療機関の指定取り消し処分を受けるのは,極めて異例のことである.
 違法行為が原因で保険医療機関の指定が取り消しされた例はあるが,これだけ大きな規模の病院で,しかも地域の中核病院で,不正請求の事実が判明したのはおそらく初めてである.保険診療ができない間の入院・通院患者の転院受け入れ先探し1つをとっても,市内の病院だけでは到底対応できないと考えられる.保険医療機関としての指定が取り消されれば,患者は医療保険が使えなくなり,事実上再登録されるまでは,この病院は利用できないことになる.
 同病院では,歯科口腔外科で過去5年間に少なくとも延べ約2,500人分,総額約1億2,200万円のインプラントにかかわる不正請求をしていたという.不正分の返還にあたって,同病院は「当病院に重大な過失があった」と判断.患者には負担を求めず,健康保険組合などが同病院に支払う診療報酬と相殺する形で,すでに大半を自主返還したという.
 取り消し期間は5年だが,影響が大きいため,厚労省などは処分後に改善計画を提出させたうえで,1か月での再指定も検討しているという.不正分の返還などは,市外や県外の患者分も含めて藤枝市が負担することになりかねないため,市民から批判が強まる可能性もある.
 なぜ,これほどのインプラントの症例をこの病院で行ったのかは分からないが(口腔インプラントセンターを診療科に掲げていることも含め),本来,地域医療での中核となる地域支援病院の位置づけを考えると,この歯科口腔外科は病院内での業務のあり方や他科との連携についてどのようであったのであろうか?
 医療政策の中で今後さらに求められるであろう地域連携との関連はどのようであったのであろう.地域における医療機関の機能分化について考えることも必要であると考えられる.
 今回の事件は,病院歯科のあり方に,一石を投じているような感じがする.
 

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://dentaltoday.blog122.fc2.com/tb.php/14-034ba16a





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。